家電品の修理

家電品に故障、修理はつきものです。平均使用期間１０年の家電品では１－２回の修理が必要になる可能性もありますが、昨今、修理をするよりも変え替えたほうがいい場合も結構あります。なかなか難しいですね。

・家電品修理平均金額は約３万円

・薄型テレビは修理できない？

・冷蔵庫は早めに修理か入れ替えを！

 

家電品の修理平均金額は約３万円

家電品にも、もちろんいろいろな商品があります。エアコン、冷蔵庫、テレビ、洗濯機、炊飯器、掃除機・・・、本当にいろいろですが、機械ですから使っていれば当然いつかは壊れます。それがいつかはわかりませんし、壊れたら修理をするか買い替えるか。

いろいろな家電品がある中で私達がお受けする修理の平均金額は約３万円。修理というより、設定変更などで５千円ほどで直るもの一部ありますが、まずはご理解いただきたいのは、「修理というのは難しい」ということです。

修理は必ず人がやらなければなりません。アルバイトなど誰でもできるものではありません。機械に任せて勝手にやってくれるものでもありません。資格は最低でも電気工事士２種は必要でしょう。資格よりも経験のほうが必要でしょうけどね。

１０年近くたった家電品のねじを外すとき、プラスチックカバーを外すときには、経年劣化をしていますので緊張します。こちらがどんなに注意しても外すときに破損することがどうしてもゼロにはなりません。

故障個所を見つけるにしても、必ず最初の診断で見つけられるかはわかりません。修理までに数回訪問しなければならないことも多いのです。働き方改革が叫ばれる中、各メーカーの修理サービス体制、部品発送にも少しだけ時間がかかるようになってきました。

つまり修理というのは人が動く部分のコストが多くを占める場合が多いのです。私達も各メーカーも頑張っていますが、昨今どうしても時間当たりの人件費は高騰しております。部品を製造するコストも上がっては来ておりますが、それよりも人件費の高騰が激しい。今後もこう言った状況は続くと予想されており、修理費用の平均が安くなることは多分ないでしょう。

ところが現在、平均月収の家電品は数えるほどの高級品しかなく、多くの商品が１０万円以下、安いものは５万円以下で購入するのも普通の時代になってきました。よく卵が「物価の優等生」という言葉を言われますが、家電品も３０－４０年前から金額は変わらないかむしろ下がっています。　

そういった理由から修理の金額はどうしても数万円はかかってくるものですので、ご理解をいただいたうえで修理をご依頼いただきたい。もちろん私達で修理が受付できるかはお問い合わせください。部品保有期間もありますしね。

 

 

薄型テレビは修理できない？

今は、そこまでの存在感はないかもしれませんが。家電品の代表格？といえば昔は間違いなくテレビでした。最近の薄型テレビは本当に薄くなりました。よくもあんなに薄いものがきれいに発色できるものです。ブラウン管テレビを使っていたころとは隔世の感がありますね。薄くなって、軽くなって、きれいになって、おまけに消費電力も非常に少ない最近の薄型液晶ですが、とって大きな問題が出てきました。

修理が非常にしにくい、ということです。修理というのはどこかの部品が壊れて不具合を起こすものがほとんどで、「部品交換」が必要になってくるのですが、最近の薄型テレビは薄くするために、液晶パネルと他の部品が一体化されているものが結構な割合であります。

家電、電波の一大騒動、地デジ切替の２０１１年前後は、テレビ本体の厚みが７－８ｃｍあった薄型テレビにはまだ何とか部品が独立していたのでその部品だけを交換できたのですが、現在はその部品がほぼパネルに張り付けられているので剥がすことができず、故障診断後、部品を確認するとすぐ「パネル交換」（画面ごと交換）
ということになってきます。

厚さ４．５ｃｍの４Ｋ液晶テレビ

 

テレビで一番大きな部品というのは当然液晶部分。ほかに電源回路、受信回路等いろいろな部品が本来はあるはずなのですが、お客様のご要望である「いいものをより安く！」というスローガンのもと、メーカーの努力の結果、修理をすること、がほぼ犠牲になりつつあります。

４９，８００円のテレビを修理しようとすると、修理予定金額が８０，０００円ということもあり、最初は非常に驚きましたが、残念ながら最近はあきらめ感が漂っております。弊社の数少ないデータではありますが、パナソニックやソニーなど大手メーカーの商品で、設置から５年以内の故障発生率は数％―１０％以下。

一部に例外はありますが、ここ２０－３０年ほど変わっていない気がします。某安売りブランド等はもっとずっと多い割合で壊れるようですが、私達は販売しておらず、修理金額がテレビの金額よりも高くなることがほとんどなので、修理をあきらめられる方がほとんどです。

しかし、みんなが安心パナソニックでさえ、購入から数年で必ず数％の方は壊れるわけですが、薄型テレビは壊れたら「直せないことはないが新品を買ったほうが安い」という金額になることも多くなってきたので、判断が難しいところです。

 

 

 

冷蔵庫は早めに修理か入れ替えを！

冷蔵庫も他の家電品の平均と同じく入れ替え期間は約１０年。最近は複数台お持ちの方もいらっしゃいますが、まだまだ冷蔵庫は一台のお宅も多いのではないでしょうか。あたりまえですが、冷蔵庫がいざ壊れたら変わりはすぐにありません。

最低でも次の冷蔵庫が設置されるまでは数日あるでしょう。では、冷蔵庫の中の食材は数日待ってもらえるのでしょうか？残念ながら待ってはくれません。食材はどんどん温まってきます。通常冷蔵室の温度は５度前後、冷凍室はマイナス２０度前後に保たれ食材を新鮮な状態に保っています。

それが常温になると当然ですが、腐敗していきます。冷蔵庫の中身は冷蔵庫の大きさや家庭によっても大きく違いますが、一般的に最低でも数万円の食材が入っています。つまり冷蔵庫が故障すると、その食材の少なくとも何割かは廃棄せざるを得ません。冷蔵庫の故障は、冷蔵庫だけの問題ではなく、冷蔵庫の中身の問題でもあるのです。

他の家電品の場合、テレビやエアコンは今や一家に複数台あることも珍しくなく、壊れても人が別の部屋へ動けば急場はしのげます。洗濯機は１台のおうちも多くあると思いますが、数日洗濯できなくても予備の服もあるでしょうし、最近はコインランドリーも結構見かけますよね。

 

 

ところが冷蔵庫はそうではありません。代わりになるものはありません。ほとんどの冷蔵庫は一人で運べるものでもありません。冷蔵庫がどうこうよりも食材は待ってくれないのです。

冷蔵庫の故障しやすいのは実は夏場です。冬には冷蔵庫はそこまで、無理な運転をしません。時間帯によっては冷蔵庫外の温度が低いこともあるため冷蔵庫は動いていますが、周りが寒いためそれほど機械に負担がかからないのです。

ところが多治見の夏は４０度超え・・・が毎日ではありませんが、３７－３８度は当たり前。そんな珍しいものでもありません。でも気温が４０度の時に冷凍室はマイナス２０度にしなければなりません。その差は約６０度。つまり冬場は１０－３０度くらい食材の温度を下げればよかったものを夏場には常温との差を６０度分埋めなければなりません。

冷蔵庫も基本的な構造はエアコンと近く、庫内を冷やすためにどこかに熱を出さなければなりません。ほとんどの冷蔵庫は側面が熱くなるはずです。やけどをするほどではありませんが、夏にはその熱さもより増しており、いかに冷蔵庫が苦労をしているかがうかがえます。熱くなると熱が出るのは人間と同じですね。

ただ、その分冷蔵庫も無理をしているものですから、無理をするというのは壊れやすい。新しいうちならまだしも年数がたってくるとその年数分夏に無理をしているので、その蓄積がたまってくるとやはり壊れやすくなってきます。時々２０年ほど使われている方もいらっしゃるようですが、冷蔵庫はいつ壊れるか判断もつきにくく、いきなり壊れることも珍しくありません。

冷蔵庫も２０年ほど前に比べ最新機種なら何割かは電気代も安くなっていますので、食材のためにも修理なり入れ替えなりは早め早めをお勧めしたいところです。

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