エアコンのガス漏れ
ガスは抜けるだけ、消耗しません
ガスの安易な補充は違法になる可能性があります
夏になると必ずあるのが「エアコンのガスを補充してほしい」というお問い合わせです。実はガスの補充はそれほど簡単な話ではありません。一般の方は「エアコンのガス」というものがどういったものかわかっていない、テレビなどのメディアでの短時間の解説や噂話レベルの聞き伝えが原因だと思いますが、私達が最初のお問い合わせの際に説明をすると、多くの場合は「ガスの補充ではない対処」に変更されます。
「エアコンのガス」というのはどういったものか、一般の方は台所のプロパンガス(LPガス)やスプレーやライターなどのガスと、エアコンのガスを同じように考えられている方が多いかもしれません。ガスは無色透明で見えないものですから、無理がないかもしれませんね。
エアコンのガスについてまずご理解いただきたいのは
「消耗しない」
「穴があるので抜ける」
ということです。
エアコンのガスはエアコン本体の室内機、室外機とそれらをつないである配管が「密封状態」でつながっており、その中を巡回しているだけで消耗するものではありません。気体であるガスに圧力をかけ凝縮したり、蒸発させたりして、熱を作ったり冷ましたりするものですが、詳しい仕組みはややこしいのでここでは省略させていただきます。
つまり台所で使っているガスは火をおこして消耗していますが、エアコンのガスは熱を作ったりしても消耗しないということです。やはりわかりにくいかもしれませんね?
ただ、ご承知いただきたいのは私達もガスの補充はもちろん可能ですが、エアコンは機械が正常な状態であれば、ガスは減りません。抜けません。運よく10年以上正常に動いているエアコンであってもガスは減りません。エアコンが冷えない(温まらない)、その原因は本当にガスがなくなったということなら、エアコンの室内機本体か室外機本体、もしくは途中の配管のどこかにガスが抜ける穴ができてしまったということになります。
機械の溶接部分や、配管のつなぎ目等ガスが漏れやすいところはいくつかあり、エアコンを取り付けた当初は問題ないとしても、後でその部分が割れてきたり、大きくなくても目に見えないような極小の穴や傷があった場合など、半年かけてガスが抜ける部分がある場合もあります。
ガスが「抜けた=放出した」場合当然ガスを入れなければいけませんが、穴をふさぐ修理をせずガスを再度入れても当然ガスはまた「抜けて=放出して」しまいます。エアコンのガスは空気中に放出していいものではなく回収して破壊しないといけません。
昔はエアコンや冷蔵庫にフロンガスが使われていました。それは大気中に放出されるとオゾン層を破壊して、太陽から注がれる有害な紫外線を大量に私達があびるようになった場合、皮膚がんなどの原因になってしまいますので現在は使用が禁止されています。そのため現在はフロンガスと働きが近いフロン代替ガスが利用されておりますが、この代替ガスは代替ガスで問題があります。
フロン代替ガスは熱を地球にこもらせる働き=地球温暖化を促進させる働きが強く、こちらも空気中に放出せることは法律で禁止されています。そのためエアコンや冷蔵庫などのガスは原則、回収して破壊することが義務付けられています。
現実的には、故障などでどうしてもガスが大気中に抜けてしまうことはありますが、エアコンのどこかに穴が開いているのにそのままにして、意図的にガスを繰り返し補充しエアコンを無理やり利用するのは明らかな違法行為です。地球温暖化が進みます。
エアコンのガスが抜けた、と判断された場合にはまずは原因か所を探し出して修理してからガス補充をします。エアコンの製造年から10年以上経過していたら部品が入手できない場合も多いので新品に入れ替えですね。
部品が入手できない場合には修理はできませんので、お手上げです。
電気もそうですが、ガスも目に見えるものではないので、扱いも難しく理解もしにくいですよね。ただ、エアコンが効かないので安易にガスを入れればエアコンは使えるようになる、とは思わないでいただければありがたいです。
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